台湾旅行に行く前に気になる一つが、現地の気候は日本と比較してどうなのか、ということでしょう。ここでは、台湾の気候の特徴と、季節ごとの注意点についてお伝えしていきます。
日本と比較した台湾の気候
台湾の気候は、日本と比べて一年を通じて暖かいことが特徴です。
冬の時期でも比較的暖かい日があるくらいなので、寒さが苦手な方には過ごしやすい環境といえます。
一方で、夏は高温多湿で蒸し暑く、真夏日が長期間続くことが多いため、暑さ対策が必要です。
台湾は北から南にかけて気候に違いがあり、北部は亜熱帯気候、南部は熱帯気候に属しています。これにより、北部は冬に冷え込むことがある一方で、南部は一年を通じて温暖です。
また、年間を通して雨が多い傾向があります。特にスコールや台風など、雨が突然降ることも多いため、旅行の際は、折りたたみ傘やレインコートを持参すると便利です。
季節ごとの気候の特徴
それでは、季節ごとに気候を確認していきましょう。
春(3~5月)
台湾の春(3~5月)は、日本と比較するとかなり暖かく、特に5月は日本の初夏のような気候です。3月になると寒さが和らぎ始め、気温は徐々に上昇します。台北などの北部エリアでは、3月の平均気温が18~22℃程度で、日中は半袖で過ごせる日もあります。ただし、朝晩はまだ冷え込むことがあるため、薄手のジャケットやカーディガンを持参すると便利です。
4月になるとさらに気温が上がり、平均気温は20~25℃程度になります。この時期は晴れの日が多く、観光や屋外でのアクティビティに最適です。日本ではまだ桜が咲いている頃ですが、台湾ではすでに初夏のような陽気が続いています。湿度も高まり始めるので、蒸し暑さを感じることもありますが、日本の梅雨のような長雨ではなく、比較的乾燥した日が多いのが特徴です。
5月に入ると、台湾全土で一気に気温が高くなり、25℃を超える日も増えてきます。南部エリアでは30℃近くまで気温が上がる日もあり、夏服が必要になることが多いです。また、5月下旬からは梅雨入りするため、雨が降る日が増え、湿度も高まります。スコールのような強い雨が短時間に降ることもあるので、折りたたみ傘や軽いレインコートを用意しておくと良いでしょう。
一方、春の台湾は紫外線が強くなる時期でもあります。日本よりも日差しが強いと感じることが多いため、外出の際は帽子やサングラス、日焼け止めクリームなどを準備しておくと安心です。気温の変化が激しい季節ですので、服装の調整ができるように重ね着をすることをおすすめします。
総じて、春の台湾は温暖で過ごしやすい季節ですが、気温差や急な雨に注意が必要です。旅行を計画する際は、事前に天気予報を確認し、その日に合った服装や持ち物を用意するように心がけましょう。
夏(6~9月)
台湾の夏(6~9月)は、日本よりもさらに蒸し暑く、高温多湿な気候が特徴です。6月に入ると気温は一気に上昇し、北部の台北では平均気温が28~30℃、南部の高雄などでは30℃を超える日が続きます。夏場は特に湿度が高く、体感温度は気温以上に感じることが多いため、暑さ対策が必須です。
6月から7月にかけては梅雨の影響で雨が多くなります。台湾の梅雨は短時間で激しい雨が降ることが多く、スコールのような雨に見舞われることも珍しくありません。そのため、外出時には折りたたみ傘やレインコートを持ち歩くことをおすすめします。また、台風の季節でもあり、特に7月から9月にかけては台風の接近や上陸が多くなるため、天候の変化には注意が必要です。旅行の際は台風情報を事前にチェックし、予定を柔軟に変更できるようにしておくと安心です。
8月は台湾の夏のピークで、気温が35℃を超える日もあり、日差しが非常に強くなります。紫外線の量も増えるため、サングラスや帽子、日焼け止めなどの対策が必要です。日中は熱中症に注意が必要なほどの暑さなので、水分補給をこまめに行い、無理をしないように心がけましょう。
一方、室内や公共交通機関では冷房が強く効いていることが多く、外との気温差が大きくなります。薄手のカーディガンやパーカーなど、冷房対策として羽織るものを用意しておくと快適に過ごせます。
9月に入ると徐々に気温が下がり始めますが、それでも日中は30℃近くまで気温が上がるため、引き続き夏の服装が必要です。ただし、夕方から夜にかけては涼しい風が吹くこともあり、少し過ごしやすくなります。台風シーズンも9月まで続くため、引き続き天候の変化には注意しましょう。
このように、夏の台湾は高温多湿で雨も多い時期ですが、その分夏らしい熱気と活気を感じることができます。観光地では夜市など夜に楽しめるスポットも多く、夕方以降の活動がおすすめです。体調管理に気をつけながら、台湾の夏を満喫してください。
秋(10~11月)
台湾の秋(10~11月)は、比較的過ごしやすい気候です。日本の秋と似たような気温ですが、日本よりも暖かく、秋前半の日中は初夏のような陽気が続きます。10月になると夏の暑さが徐々に和らぎ、平均気温は25~28℃程度となります。湿度も夏ほど高くないため、外出や観光には適した季節です。台湾の秋は雨も少なく、青空が広がる日が多いので、屋外でのアクティビティや観光を楽しむには最適な時期といえます。
ただし、朝晩の気温は少し涼しくなり始めます。特に台北などの北部では、夜になると気温が20℃を下回ることもあるため、薄手の上着を用意しておくと安心です。一方、南部の高雄や台南では日中の気温が30℃近くまで上がる日もあり、まだまだ夏のような暑さを感じることもあります。このため、秋の台湾旅行では気温の変化に対応できるような服装を心がけることが重要です。
また、11月に入るとさらに気温が下がり、平均気温は20~25℃程度になります。日本の11月と比べるとやや暖かく、半袖でも過ごせる日があるほどです。ただし、特に朝晩は一段と冷え込むようになるため、カーディガンや薄手のジャケットを持っていくと、急な気温変化にも対応できます。また、山間部や海沿いでは風が冷たく感じることもあるので、体温調節ができる服装が望ましいです。
台湾の秋は台風シーズンが終わる時期でもあり、雨の日が少なくなるのが特徴です。そのため、屋外の観光スポットやハイキングなど、自然を楽しむアクティビティに最適な季節といえます。紅葉は日本ほど鮮やかではありませんが、山々が少し色づく風景を楽しむこともできます。秋は台湾の観光シーズンでもあり、航空券やホテルの予約が比較的取りやすく、旅行費用も抑えられる時期です。
全体として、秋の台湾は過ごしやすく、日本と比べて暖かい気候が続くため、観光にも適しています。ただし、朝晩の気温差に備えて、重ね着できる服装を用意し、快適に秋の台湾を楽しみましょう。
冬(12~2月)
台湾の冬(12~2月)は、日本と比べてかなり温暖で、寒さが苦手な方にとっては過ごしやすい季節です。特に南部の高雄や台南では、冬でも平均気温が20℃を超える日が多く、日中は半袖で過ごせるほど暖かい日もあります。一方、北部の台北や九份では気温が10~15℃程度まで下がることがあり、湿度も高いため、体感温度は実際の気温よりも冷たく感じることがあります。そのため、特に北部を訪れる際は、軽めのセーターやジャケットなど、ある程度の防寒対策が必要です。
台湾の冬は、日本の冬と異なり雪が降ることはほとんどありません。ただし、標高の高い山間部では稀に雪が降ることがあり、寒波が来ると気温が一気に下がることもあります。また、北部では湿度が高いため、雨が降る日が多くなり、雨が降るとより一層冷たく感じます。このため、防水性のあるジャケットやレインコート、折りたたみ傘などを持っていくと安心です。
一方、冬の南部は雨が少なく、晴れの日が続くため、観光には非常に適しています。冬でも20℃を超えることが多いので、日中は軽装で十分過ごせますが、朝晩は少し冷え込むこともあるため、薄手の上着を持参すると良いでしょう。また、南部では湿度が低く、乾燥しやすいため、肌の保湿ケアも欠かさないようにしましょう。
もう一つの特徴は、台湾では冬でも室内に暖房が設置されていない建物が多いことです。特に台北などの北部では室内が冷えることが多いため、薄手のダウンジャケットやセーターなど、暖かい服を持参することをおすすめします。観光地や飲食店では暖房がない場所もあるため、服装には注意が必要です。
また、冬の台湾旅行では、お正月や、2月上旬の旧正月(春節)の期間に注意しましょう。旧正月は台湾で最も重要な祝祭日で、多くの観光地やお店が休業する場合があります。旅行の際にはこの時期を避けるか、事前に情報を確認しておくと安心です。
総じて、台湾の冬は日本よりも温暖で、寒さが厳しくないため、旅行には最適な時期といえます。ただし、地域や場所によって気温差があるため、重ね着できる服装や雨具を用意し、快適に過ごせるように準備を整えることが大切です。