親日国として知られる台湾では、日本の曲も大変な人気を集めています。ここでは、台湾でも人気な曲やアーティストなどについてご紹介していきます。
J-POPや日本のロックは台湾でも大人気
台湾ではJ-POPや日本のロックが根強い人気を誇っています。配信サービスやCDショップでは、日本でヒットした曲がすぐに台湾でも流通し、多くのファンを魅了しています。例えば、YOASOBIの「夜に駆ける」やAdoの「うっせぇわ」は日本で大ヒットした後、台湾でも瞬く間に話題となり、主要な音楽配信サービスでランキング上位に入るほどの人気を得ました。台湾のCDショップでもよく見かけるようになり、すでに台湾の若者を中心に愛されています。
また、台湾のカラオケ店(KTV)でも日本の人気曲は欠かせません。台湾のKTVは日本と同じように、多くの人が気軽に集まって歌を楽しむ場所です。少しタイムラグはありますが、日本で話題となった曲は1年以内に台湾のKTVでも歌えるようになっています。特に宇多田ヒカルの「First Love」や米津玄師の「Lemon」、RADWIMPSの「前前前世」など、J-POPの定番曲は台湾でも根強い人気です。また、アニメソングも台湾でのJ-POP人気を支える要素の一つであり、LiSAの「紅蓮華」やAimerの「残響散歌」などは、アニメファンを通じてさらに多くの人に知られています。
日本の音楽シーンが台湾で浸透している背景には、YouTubeやSpotifyなどの音楽配信サービスの普及があります。これらのプラットフォームを通じて、日本の最新ヒット曲がリアルタイムで台湾のリスナーに届けられており、その結果、日本で流行している曲がすぐに台湾でも人気を獲得しています。このようにして、J-POPや日本のロックは、台湾でも今なお多くのファンに支持され続けているのです。
台湾でライブを開催している日本人アーティスト
台湾でライブを開催する日本人アーティストの数は非常に多く、これは日本の音楽が台湾でどれほど愛されているかを示す一つの証といえるでしょう。上記にも述べたような、YOASOBIやAdoなど今を時めくアーティストたちは、2024年にもライブを行っていて、チケットが瞬く間に完売するほどの人気を集めています。日本と同じように、台湾の音楽シーンで確固たる存在感を示しています。
サザンオールスターズやゆずといったJ-POPの定番アーティストも皆さん台湾でのライブ経験があり、幅広い年齢層に人気です。BUMP OF CHICKENや東京事変といった日本の人気ロックバンドも台湾でのライブ活動を行っており、現地のファンとの距離を縮めています。
あるいは、台湾と特に友好関係が深いのがflumpoolで、彼らはこれまでに何度も台湾でライブを開催し、現地のファンと密接な交流を続けてきました。そのため、flumpoolのライブは毎回大盛況となり、台湾の音楽ファンの間ではすっかりお馴染みの存在です。YouTubeやSNSなどの発達により、日本のアーティストの情報が台湾に瞬時に伝わるようになったことも、こうした人気を支えています。日本のアーティストたちは、ライブを通じて台湾のファンと直接触れ合うことで、その人気を確実なものにしていると言えるでしょう。
ということで、上に挙げたのはほんの一例でしかなく、知名度の高さを問わず、多くの日本人アーティストが台湾でライブを行っていることから、日本での人気アーティスト=台湾でも人気ということがおわかりいただけるかと思います。
台湾でもカバーされた日本の名曲
台湾では、日本の名曲が現地のアーティストによってカバーされるケースも多く、これもまた日本の音楽が台湾で愛されている証です。その中でも特に有名なのが、劉若英(René Liu)による「後來(後に)」です。オリジナルはKiroroの「未来」であり、このカバー曲は台湾で非常に大ヒットし、今でも多くの人に歌われ続けています。劉若英の切ない歌声が曲の魅力を引き立て、日本のオリジナル曲に新たな命を吹き込んでいます。
また、范曉萱(Mavis Fan)による「豆豆龍(トトロ)」のカバーも有名です。この曲は日本のアニメ映画『となりのトトロ』のテーマソングであり、台湾でも多くの人に親しまれています。范曉萱はこの曲を自分のスタイルにアレンジし、台湾のファンに広く愛される楽曲となりました。
その他にも、張棟樑(Nicholas Teo)がカバーした「Only One」(=世界に一つだけの花)や、蔡淳佳(Joi Chua)による「陪我看日出(私と一緒に日の出を見よう)」(=涙そうそう)も、日本の原曲を知っている人からそうでない人まで楽しめる楽曲として知られています。
このように、日本の名曲は台湾でも現地アーティストによってカバーされ、その結果、台湾の音楽シーンに深く根付いています。カバー曲を通じてオリジナルの日本の名曲が再評価されることも多く、日本の音楽文化が台湾でますます広がっていることが感じられます。このようなカバーは、台湾と日本の音楽交流をさらに深める重要な要素となっているのです。
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