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この円安時代の海外旅行といえば、数十万円から、下手したら数百万円という単位でお金がかかってくるのが当たり前になってしまいました。しかし、旅行費の大半を占める「航空券代」をタダにすることができたら……。
ということで本稿では、特別なことをせずに、また手間をかけずにマイルを効率的に貯めて、格安で、かつ旅行保険をきかせて海外旅行を楽しむための方法として、クレジットカードの選び方と使い方について解説していきます。
海外旅行における「マイル」と「保険」の価値
マイルが“勝手に”貯まる生活
海外旅行に行くときに最もお金がかかるのが、航空券ですよね。隣国の台湾や韓国などでも、往復で5、6万円くらいはかかってしまうもの。どんなに安い時期を狙っても、3万円台がやっとといったところでしょう。まして欧米となると桁が一つ変わってくる勢いですから、この円安時代にはなかなか手が出ないという方は多いのではないでしょうか。
そこで選択肢としてあがるのが、航空会社が提供する「マイル」なるポイントを使って、航空券代を浮かそうという方法でしょう。まさに私自身が、マイルをつかって好き放題に旅行をしています。
あまりマイルを貯めたご経験がない場合、「飛行機に乗る機会が多い人が貯めるもの」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかし渡航の回数でマイルを稼ぐことができるのは、月に何回も飛行機に乗るような方に限られた話です。実際は、マイル還元率の高いクレジットカード1枚に、日常の支払いを集約させるということこそ、最も効率的にマイルを貯める方法なんです。
気づいたら30万マイル
飛行機に乗らずにマイルを貯めるとなると、毎日マイルを貯める行動を意識したり、いわゆる“ポイ活”のような生活を送ったりしなければならないというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、必ずしもそんな必要はありません。
実際私自身は、マイルがとにかく貯まりやすいクレジットカードを選び、日常生活のあらゆる支払いをそれに集約させているだけです。普段の生活でいちいち「マイルが貯まりやすい支払い方はどれか」「買い物はどこかポイントサイトを経由して…」などと意識するのは面倒ですし、そこまでしてマイルを貯めたいとは思いません。だからこそ、日常の固定費から、食事やスーパーでの支払いまでを1枚に集約させ、そのカードの決済額を増やすことで、それにともなって貯まるマイルを増やしているということです。
ですから、日常生活でマイルを意識することはありません。そこでふと確認してみると、「あ、こんなに貯まってる」という状況になっているんですね。

すでにだいぶ使ってしまっているのですが、現状でも10万マイル以上残っており、さらにまだマイルに変換する前のポイントが20万マイル分あるので、合計で30万マイルが使える状態です。
日本から台湾に行くには、ローシーズンなら1万7000マイル、レギュラーシーズンでも2万マイルで往復できますから、4人家族だって4回くらいは往復できてしまうのです。ニューヨークだってローシーズンなら4万マイル、レギュラーシーズンなら5万マイルで往復できます。たまにはビジネスクラスで贅沢をしてみるのもありですよね。国内旅行ならこれより遥かに必要マイルが少ないことは、言うまでもありません。
気づけばたまっていたマイルで、自由に旅行がし放題――。
どのクレジットカードを選び、いかにそこに支払いを集約させるかが大事か、強く強く実感したのであります。
結局「保険」は必要なのか
海外旅行保険の必要性についてもおさえておきましょう。
そもそも海外旅行に出かけるとき、保険は本当に必要なのでしょうか。こればっかりは各々がリスクをどうとらえるかによるのですが、優等生的な正解となると、「何かあってからでは困るから」と、入るべきということになるのでしょう。
これは実際その通りで、行く前はまさか自分がトラブルに巻き込まれるなんて思いもしないものですが、海外という慣れない土地で、怪我をしたり、体調を崩したり、大切なものをなくしたり、スリにあったりということが自身の身にふりかかる可能性は誰も否定できないのではないでしょうか。
であれば、「安心を買う」という意味でも、保険に入っておくという選択肢は、基本的にはとるべきものだと思われます。
しかしながら、どこかの保険会社が提供する海外旅行保険に加入すると、数千円から、高いものだと万単位でお金がかかりますから、けっこう痛い出費になるんですよね。そして何より、わざわざ手続きをしないといけないのが面倒くさい……。
「保険に入っておかないと」と思いながらも、そのまま何もせず出発日を迎えてしまったという経験をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。
だからこそ、海外旅行保険が勝手に搭載されているクレジットカードを持っておくと便利なんです。
出発前に手続きが必要なわけではなく、また余計な出費もかからない。まさに上記のような懸念をクリアにしてくれる存在なわけです。

そう強調するのも、私自身、海外旅行保険のことを考えることなく台湾旅行に行き、現地でスマートフォンをなくした経験があるからなんです。バスを降りるときに、座席に置いたままにしてしまっていたようで、その後バス会社や警察に相談しても、見つかることはありませんでした……。
もちろん旅行中に大きなショックを受けたのですが、そこでたまたま自分が年会費のかかるクレジットカードを使用していたことを思い出し、サービス内容を確認してみたら、なんと気づかぬうちに海外旅行保険が付帯されていたのです。
不幸中の幸いと言わんばかりにカード会社に問い合わせたところ、スマホ購入額分の保険がおりる可能性があるとのこと。スマホのデータが戻ってこないショックは消えないものの、金銭的なマイナスは埋められそうだということで、少し安心したことを覚えています。
ただもともとスマホが3万円程度の安いもので、申請を面倒くさがっているうちに1年の申請期限は過ぎてしまったんですけどね……。わざわざ現地の警察署にも赴いて被害届的なものまでもらってきたのですが(笑)。

バス会社や警察に連絡をとる際など親身に相談に乗ってくれた「パークホテルタイペイ」さん、本当にありがとうございました…!
でも、こうしたトラブルはスマホに限った話ではありません。スリや置き引き、怪我や病気、フライトの遅延など、海外では想定外のことが起こりがち。特に医療費は日本のような健康保険が使えないため、ちょっとした診察や薬の処方でも数万円かかることが珍しくありません。
こうしたリスクを、手間をかけず排除しておく意味でも、日頃から海外旅行保険付きのクレジットカードを持っておくことは、それだけでも大きな価値があると思うのです。
「保険付きマイル系クレカ」を選ぶポイント
ここまで、マイルが貯まりやすく、かつ海外旅行保険がついているクレジットカードを持つ価値をお伝えしてきました。では実際に、どんなカードを持っていればいいのか。選び方のポイントについて、以下に述べていきます。
1. 海外旅行保険が付帯しているカード
まず、海外旅行保険が付帯するクレジットカードですね。主に“ゴールド以上”のランクのカードに多く見られます。カード会社によっても異なっていて、たとえばアメリカン・エキスプレス(アメックス)のカードなら、一般カードでも海外旅行保険が付いているものがあります。
なお「保険」と一口にいっても、自動付帯(カードを持っているだけで保険が適用される)と利用付帯(航空券やツアー代金をカードで支払うことで保険が適用される)というものもあります。基本的に自動付帯の方が便利ですが、利用付帯でも、簡単な条件を満たす(旅費の一部を当該のクレカで支払うなど)だけで提供されるものもあるので、そのあたりはしっかりとチェックしておきたいところいです。
2. マイル還元率が高いカード
クレジットカードのマイル還元率が1%以上あるものが理想です。つまり100円の決済ごとに1マイルが貯まるということですね。「100円で1マイル」というのは、「100円で1円」とはワケが違います。航空券の価格を基準に考えると、1マイル=2円~5円程度の価値があるといわれています。だいたい「1マイル=3円分」と計算する方が多いですかね。よく「ポイント還元率1%」を宣伝文句にしているクレジットカードがありますが、少なくとも、「マイル還元率1%」はそれを遥かにしのぐ価値があるということです。
3. 入会ボーナスマイルが充実しているカード
マイル系クレジットカードの中には、入会するだけで大量のマイルがもらえるものがあります。特にアメックスのマイル系カードは入会特典が手厚く、一気に数万マイルを獲得できることもあります。入会するだけで海外旅行に行けてしまうレベルのマイルが貯まるとあれば、有効活用しない手はないでしょう。

4. 年会費が「割に合っている」カード
ランクが高いカードになるほど、年会費がかかってくるものです。もちろん年会費が高いカードほど、マイル還元率が高まったり、付帯しているサービスが充実したりするわけですが、ご自身の決済額でそれに見合う恩恵を受けられるのかは確認しておくべきでしょう。
たとえば、年会費が3万円で、マイル還元率が1%のカードであれば、年間300万円の決済で、少なくとも3万マイル相当の特典を得ることができます。これだけでタイやシンガポールの往復航空券をまかなうことができるので、年会費3万円でタイ旅行ができると考えれば、支払う価値は十分にあるといえるのではないでしょうか。
一方、年間で50万円くらいの決済しか想定できない場合は、もう少し年会費の低いカードにした方が良さそうです。
このように、ご自身の年間の決済額に応じて、年会費と特典のバランスを考えることが大事なんですね。いわゆる「損益分岐点」をしっかり見極めるようにしましょう。
5. マイルが無期限で貯められるカード
これはけっこう見落とされがちなところなのですが、保有できるマイルには期限が設けられていることが多いです。マイルが貯まりやすいカードを使っているのですから、基本的にマイルは自然にザクザク貯まっていくわけですが、貯まれば貯まるほど有効期限がネックになってきます。「今年中に使わないと!」という事態は起こりがちなんですよね。
あるいは、家族で海外旅行に行く場合などはある程度貯まったマイルが必要になってきますが、有効期限が設定されていると、「貯まりきる前に期限がきてしまった…!」なんてことになりかねません。ビジネスクラスやファーストクラスを利用しようと思ったらなおさらですね。
だからこそ、「とりあえずマイルが貯まりそうなカード」という点に加えて、有効期限にも目を向けておくべきなのです。一部では有効期限が無期限というものもありますから、できればそういうカードを選びたいところです。
これら5条件を満たすカードとは…
では結局、上記のような条件を満たすカードとはどれなのか。
一つの結論として、「ANAアメリカン・エキスプレス・カード」、いわゆる「ANAアメックス」が現状では最強なのではないかと思われます。その理由はいくつかあるのですが、端的に述べると、
・入会時にもらえるマイルが桁外れに大きい
・一般カードでも、「マイル還元率」「空港ラウンジ利用」「海外旅行保険」などの内容は競合のゴールドカードと変わ らない
・実質の年会費は競合のゴールドカードより安く、さらに「マイル無期限」という強力な優位性がある
という特徴があります。あとは年会費の額や特典内容に応じて、一般・ゴールド・プレミアムの3種類があるので、各々が年間で決済する額に応じて、一番合うものをお選びいただくのが良いでしょう。
まずは簡単に、3種類の比較表を載せておきます。
項目 | ANAアメックス(一般) | ANAアメックス・ゴールド | ANAアメックス・プレミアム |
---|---|---|---|
年会費(税込) | 7,700円 | 34,100円 | 165,000円 |
基本のANAマイル還元率 | 1.0% | 1.0% | 1.0% |
基本の入会ボーナスマイル | 2,000マイル | 2,000マイル | 10,000マイル |
継続ボーナスマイル | 1,000マイル | 2,000マイル | 10,000マイル |
空港ラウンジ利用 | 国内28空港(一部海外) | 国内主要空港+同伴者1名無料 | 国内外1,200以上(プライオリティ・パス付帯) |
海外サポート | 現地サポート(限定的) | グローバル・ホットライン | フルサポート・専任コンシェルジュ付き |
旅行保険の適用条件 | 利用付帯(カード決済が必要) | 一部自動付帯 | 自動付帯+利用で上乗せ |
なお、ANAの航空券購入時や、ANA指定ショップでの買い物時のマイル還元率はもっと高くなるのですが、そこに使う額なんて、全体からいえばたかが知れているという方が大半ではないでしょうか。つまりそれによって稼げるマイルは大した数にならないということで、ここではあくまでも「通常の決済によって貯まる」という意味での還元率を記載しています。
以下、1つずつ詳細をお伝えしていきます。基本的には、一つ目の「ANAアメックス(一般)」をお読みいただければ概要は理解できるので、「ゴールド、プラチナになると年会費が上がる分サービスも良くなる」くらいに思っていただければOKです。
ANAアメックス(一般)
年会費が最も安いのが一般カードです。1万円を下回る年会費でありながら、一般的なゴールドカードに匹敵する(あるいはそれ以上の)特典を受けられる、“高コスパカード”といえるでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
年会費 | 7,700円(税込) |
基本のANAマイル還元率 | 1.0% |
基本の入会ボーナス | 1,000マイル |
継続ボーナス | 1,000マイル |
付帯保険 | 海外旅行保険(利用付帯)、国内旅行保険 |
空港ラウンジ | 国内主要空港でカードラウンジを利用可能(無料) |
いくら決済すればもとがとれる?
1万円をきる年会費であるにもかかわらず、マイル還元率が1%という驚異のコスパ。ANA以外のマイルに変えたいなら「メンバーシップ・リワード・プラス」という年間3,300円のサービスにも加入する必要がありますが、基本的には一つの航空会社にマイルは集中させるべきですから、正真正銘、7,700円で1%の還元率を得ることができます。
ですからたとえば、年間で77万円の決済を見込むなら、年会費と同じ数である7,700マイルが貯まります。国内なら基本どこにでも行ける片道分のマイルですから、「7,700円で片道分の航空券が手に入る」と考えると、それだけでも十分な価値があるのではないでしょうか。「1マイル=3円分の価値」と計算するなら、年間2、30万円分くらいの決済額でも、年会費分は回収できるともいえそうです。
そして入会特典として、デフォルトでも1000マイルが手に入るのですが、時期によってはこれが大幅に増えていることがあるのが、アメックスの良いところ。時期によっては“万単位”でマイルが獲得できることもあるので、2万マイル、あるいはローシーズンなら1万7000マイルで行ける台湾なら、これだけで旅行ができてしまいます(※必要マイル数はANA公式より)。
現在展開中のキャンペーンは、こちら(↓)の公式サイトからご確認いただきけます。特典が積み増しされていたら入会のチャンスです。
※2025年5月13日申し込み分まで、入会直後の決済額に応じて最大で合計30,000マイル相当獲得可能のキャンペーンが実施されています(2025年3月25日時点の情報です)。詳細はこちら(↑)の公式サイトでご確認いただけます。
保険の詳細
7,700円の年会費で、海外旅行保険がついているのもかなり強い。ただし、一般カードの場合は「利用付帯」といって、当該カードでの「旅行代金の支払い」が発生してはじめて、保険が適用される形になります。「なんだ、条件付きかよ…」とお感じになった方も少なくないかもしれませんが、航空券や現地の特急列車などはもちろん、アメックスの場合は「燃油サーチャージ代」を決裁するだけでも適用条件を満たすことになるので、マイルを使って得た航空券でも(燃油サーチャージ代だけは支払う必要があるので)保険が付帯されることになります! こうして適用のハードルが低く設定されているので、基本的に困ることはないでしょう。
なお具体的な補償内容については後述しますので、必要に応じてご覧ください。
その他メリットとデメリット
競合カードより安い年会費で、国内の主要空港のカードラウンジを利用できるのも大きいですね。1万円をきるカードの保有だけでこちらが使えるのは魅力といえるでしょう。
そして何より大きいのは、マイルを無期限で保有できるということ。先にも述べた通り、ふつうのカードは3年程度で使い切らないといけないのですが、これだと「貯まりきる前に期限がきてしまった…!」なんてことになりかねないんですよね。あるいは有効期限が迫ると、無理やり旅行を詰め込まないといけなくなることもしばしば。ビジネスクラスやファーストクラスを利用しようと思ったらなおさらですね。
ですから、マイルを無期限で保有できるというのは、アメックスだからこその隠れた強みといえるのです。なお厳密にいうと、日常の決済でアメックスのポイント(メンバーシップ・リワード)が貯まるのですが、これを無期限で保有できるため、必要になったときにマイルに変換すれば実質無期限で保有できるという話です。マイル自体は3年という期限があるので、必要になったときにポイントをマイルに移行させるというのが基本となります。

ただし、お伝えしなければならない懸念点が一つ。
基本的に一般カードの場合、年会費6,600円(税込)の「ポイント移行コース」に参加するのが必須なのです。これによって、ポイントをANAマイルにそのまま移行することができるようになり、かつポイントを無期限で保有できるようになるという仕組みになっています。つまり実質的な年会費は14,300円。思ったより高くなったなとお感じの方もいらっしゃるかもしれませんが、それでも競合カードの年会費よりも安く済む(「ワイドゴールドカード」は15,400円)のですから、「入会時の大量マイル」「マイル無期限」などの豊富な“+α”を考えると、やはり恩恵の方がはるかに大きいといえるのではないでしょうか。
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ANAアメックス(ゴールド)
続いて、ワンランク上のゴールドカード。年会費は3万4,100円とけっこうな額になるので、決裁額がそれほど大きくない場合は一般カードにしておいた方が無難です。とはいえ海外でもラウンジが使えるようになったり、保険の中身が充実したりというメリットはあります。ただなんといっても大きいのは、入会特典のマイルが一気にもらえるときがあるという点でしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
年会費 | 34,100円(税込) |
基本のANAマイル還元率 | 1.0% |
基本の入会ボーナス | 2,000マイル |
継続ボーナス | 2,000マイル |
付帯保険 | 海外旅行保険(自動付帯)、国内旅行保険 |
空港ラウンジ | 国内主要空港+一部海外ラウンジが無料 |
いくら決済すればもとがとれる?
1マイル=3円分の価値として計算するなら、年間で113万円ほどの決済が見込めるなら、年会費に相当するマイルが得られることになり、損益分岐点は超えるといえるでしょう。1マイル=2円として低く見積もって計算するなら、170万円ほどになります。つまりは、年間で150万円程度の決済ができそうなら場合、ゴールドカードが選択肢に入ってくるということになります。
たとえば、年間341万円以上の決済で、少なくとも年会費と同じ数のマイル(34,100マイル)を貯められます。十分海外旅行に行けてしまうマイル数ですから、これを年会費3万円ちょっとで実現できるなら、かなりお得といえるのではないでしょうか。
また、ゴールドになると入会特典がやたらと豊富になりがちなんですよね。基本の入会特典は2000マイルとなっていますが、大した条件なく、3、4万マイルくらいは一気に獲得できてしまうこともあるので、チャンスと見たらそのまま申し込んでしまうのがベターです(さいあくの場合、来年に解約してしまってもいいわけですから……)。台湾で2万マイル、ハワイも4万マイルで往復できてしまうのです(ローシーズンならそれぞれ1.7万、3.5万)から、海外旅行費代わりに年会費を払うという考え方もありなのではないかと思われます(※必要マイル数はANA公式より)
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保険の詳細
海外旅行保険の適用が一部条件付きだった一般カードとは違い、ゴールドは自動付帯になり、かつ補償額も一般カードより充実しています。補償内容については後述しますね。
その他メリットとデメリット
一般カードの場合、「マイル無期限」を実現するに年会費6,600円(税込)の「ポイント移行コース」に参加する必要がありますが、ゴールドでは最初からサービスに含まれているので、追加料金はかかりません。ですからネックになるのは、単純に会費が割に合うかどうかといった点に尽きるでしょう。
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ANAアメックス(プレミアム)
最後に、最高ランクのプレミアムです。年会費はなんと165,000円!それなりの富裕層でないと簡単には手が出ないところでしょう。しかしその特典内容を見てみると、さすがは「16万円のアメックス」といった感じ。マイル還元率からコンシェルジュサービス、プレミアムラウンジ、グローバル特典まで、たしかに会費に見合ったサービスが豊富ともいえるのです。
項目 | 内容 |
---|---|
年会費 | 165,000円(税込) |
基本のANAマイル還元率 | 1.0% |
基本の入会ボーナス | 10,000マイル |
継続ボーナス | 10,000マイル |
付帯保険 | 海外旅行保険(自動付帯・補償額が最高クラス) |
空港ラウンジ | プライオリティ・パス(無料) |
いくら決済すればもとがとれる?
まずは損益分岐点のお話から。プレミアムも、基本のマイル還元率は1.0%。たとえば年間で約550万円の決済をすると、55,000マイルが貯まる計算になります。1マイル=3円として計算すると、このくらいの決済額でももとがとれるということになるでしょうか。これが1マイル=2円という計算にすると、800万円ちょっとの決済があってもとがとれるということになります。
5万5000マイルもあれば、家族がかりで台湾にいってもお釣りがでるくらいですから、これが年間16万円ほどの出費で実現するとあれば、お得な感じがしてきますね。もちろん、年間550万円をこのカードで決済する前提ですが。逆にいうと、それ以上の額の決済が見込める場合は、むしろプレミアムを選ぶ方がお得という話になってくるわけです。
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保険の詳細
海外旅行保険は自動付帯であることはさることながら、その保証額も十分すぎるくらいになります。逆に言うと、プレミアムを保有できるくらいの方は、所持品も高価であることが多いので、それに見合った保険が必要ということなのかもしれません。
補償内容の詳細は、後述するようにします。
その他メリットとデメリット
プレミアムならではの特典が多く、特に世界148か国、600都市以上、1,300か所以上の空港ラウンジが利用できるプライオリティ・パスが付帯しているのは大きな魅力でしょう。
ゴールドと同じく6,600円のポイント移行コースがすでに含まれているので、デフォルトでマイル無期限保有が可能になっています。
レストラン予約や旅行手配など、専任スタッフがコンシェルジュとしてつくのも、特別感がありますね。
デメリットとしては、もうこれは年会費が高いということに尽きるでしょう。とはいえ単純に損益分岐点をクリアできるかという視点だけでなく、海外旅行に行く機会の多い方にはたまらないメリットが豊富という点も、検討の要素に加えてもよさそうです。
ちなみに、世界で2600以上ある高級リゾートホテル「ファイン・ホテル・アンド・リゾート(FHR)」などの優待が利用できるため、海外の高級ホテルをお得に予約できるというメリットなどもさりげなくあります。
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どのカードを選ぶべきか?
基本的には、上記で紹介した「年間決済額がいくらなら割に合うか、もとがとれるか」という点で見極めればOKです。とはいいつつ、クレジットカードにまだそれほど慣れていない方は、とりあえず一般カードから始めてみるのが無難だと思います。ゴールドやプレミアムでも、ある程度の期間使用すれば解約しても特に問題はないわけですが、やはり年会費が数万円かかるというカードを使うというのは、気まぐれで決断していいことではないと思うので。
それぞれの海外旅行保険の詳細
保険内容の詳細を把握しておきたいという方に向けて、3種類の違いなどについて触れておきましょう。簡単な表にまとめると、以下の通りです。
補償内容 | ANAアメックス(一般) | ANAアメックス・ゴールド | ANAアメックス・プレミアム |
---|---|---|---|
傷害死亡・後遺障害 | 最大3,000万円 | 最大1億円 | 最大1億円 |
傷害治療費用 | 最大100万円 | 最大300万円 | 最大1,000万円 |
疾病治療費用 | 最大100万円 | 最大300万円 | 最大1,000万円 |
携行品損害 | 最大30万円(免責3,000円) | 最大50万円(免責3,000円) | 最大100万円(免責3,000円) |
賠償責任 | 最大3,000万円 | 最大4,000万円 | 最大1億円 |
救援者費用 | 最大200万円 | 最大400万円 | 最大1,000万円 |
このあたりは、安心をどこまで求めるかということでしょうね。
なお額は下がりますが、保険自体は配偶者や子供にもきちんと適用されるのでご安心ください。※詳細は公式サイトでもご確認ください。
ANAアメックスのデメリット
申し込みをご決断される前に、デメリットについてもしっかり確認しておきましょう。
一般カードは「ポイント移行コース」への参加が必須
マイルを貯めるという意味では最強ともいえるANAアメックスですが、その前提として、「マイルを無期限で保有」できるという強みがあることは、先に述べた通りです。たとえば家族で海外旅行に行くならある程度まとまったマイルが必要になる中、3年程度で有効期限を迎えてしまうのはかなりネックになります。じっくりマイルを貯めて、本当に行きたいときに消費するという行動がとりづらくなってしまうんですね。ですから「マイル無期限」というのは、実はかなりのメリットなんです。
しかし、これも上記の通り、アメックスでマイルの有効期限をなくすには、年会費6,600円(税込)の「ポイント移行コース」に参加する必要があります。ゴールドやプレミアムならこれが最初から含まれているのですが、一般カードなら、年会費7,700円に加えて6,600円がかかり、実質の年会費は14,100円になるということです。
類似の競合カードは年会費で1万5000円(たとえばワイドゴールドなら15,400円)程度になるので、それよりも安い会費で、かつより充実したサービスが受けられるのですから、その優位性が揺らぐわけではないのですが、単純に7,700円でいいのだと考えていた方にとっては、注意しておくべき点といえるでしょう。
使えるお店がやや少ない?
アメックスはVISAなどに比べると、利用できる店舗がやや少ないというのは一つのデメリットといえるかもしれません。国内では基本的にJCBが使えるようなお店ではアメックスも基本的に使えるのですが、たとえば個人経営で小さく経営している店舗や、地方の小規模な施設などでは、アメックスが使えないケースはまだ存在します。
海外でも、主要都市や観光地では問題なく使えますが、アジア圏のローカルエリアなどでは使えないお店もあります。
基本的に困ることはないレベルですが、心配な方は、たとえば楽天カードなど、他にVISA系のカードを一枚保有しておくと安心かもしれません。
航空券がやや取りづらい
マイルを使って航空券をGETすることを前提にここまでお話ししてきましたが、海外行きの航空券は、直前だと取りづらい実状があります。時期もよりますし、ある程度近くなったらキャンセルが出ることもあるので一概には言えないのですが、マイルを使用して海外旅行を計画される場合は、早めの予約が必要であることは認識しておくべきだと思われます。
なお国内の場合は、かなり直前でも取れることが多いので、特に今から気にする必要はないでしょう。
すぐに退会してもいいのか
保有するクレジットカードとは、ライフステージに応じて入れ替えていくものであり、何も一生使い続ける必要はありません。ある時期はアメックスのゴールドを活用していたものの、海外出張が減り年会費が負担に感じるようになったら、一般カードにダウングレードするなんて選択肢もあります。こうした柔軟な対応ができるため、申し込み時に「本当に使い続けられるか」と必要以上に悩む必要はないのです。
とはいえ、「すぐに退会したら信用情報に影響するのでは?」という不安をお抱えの方もいらっしゃることでしょう。いわゆるクレヒス(クレジットヒストリー)というやつですね。
これはカード会社ごとの判断になるので厳密なことはいえませんが、一般的に、1年以上保有していれば全く問題ないどころか、「一定期間正常に利用した」という信用につながるとされています。逆に半年以内で解約してしまうと、印象が悪いというのがおよその定説です。
ですから申し込みの際は、1年くらいは使っても問題ないか、つまり「1年分の年会費は払えるか」という視点で検討し、また1年後に継続するか検討すればいいわけです。一生使い続ける覚悟で申し込む必要はないのです(笑)。
※一般カードについては、2025年5月13日申し込み分まで、入会直後の決済額に応じて最大で合計30,000マイル相当獲得可能のキャンペーンが実施されています(2025年3月25日時点の情報です)。詳細はこちら(↓)の公式サイトでご確認いただけます。
申し込み後にとるべき手順
最後に、申し込み後にやるべき申請作業などを、一通りご説明しておきましょう。
①こちら(↓)のリンクから申し込み画面に進み、必要事項を記入して申請。審査結果を待ちます。
②通過してカードが届いたら、マイアカウントに登録(メールで案内が届きます)。
③「ポイント移行コース」に登録(一般カードの場合のみ)。マイアカウントにログイン後、「ポイントプログラムについて」というタブをおすと、「ポイント移⾏コースへのご登録」というボタンが出てきます。
④入会特典に応じた決済を行いましょう。だいたい「3か月以内に○○円利用すると△△マイルをプレゼント」というキャンペーンが行われているので、狙うマイル数に応じて決済することを意識するとよいのではないでしょうか。
結論
というわけで、長くなってしまいましたが、本稿の結論としては、「とにかくマイルを貯めるという目的ならANAアメックスのコスパが最強」「迷ったら一般カードが無難」ということになります。
そんなANAアメックスの特徴をまとめると、
・入会時にもらえるマイルが桁外れに大きい。
・一般カードでも、「マイル還元率」「空港ラウンジ利用」「海外旅行保険」などの内容は競合のゴールドカードと変わ らないのに、実質の年会費は安く、さらに「マイル無期限」という強力な優位性がある。
・年間で30万円程度の決済が見込めるなら、一般カードを保有して少なくとも損することはない。
・決済額が大きく見込める場合、その額に応じてゴールド、プレミアムも選択肢に。ランクが上がると、マイルの貯まりやすさやサービス内容がアップする。
といった感じです。実費となるとためらいがちな海外旅行ですが、貯まったマイルとあれば、腰も軽くなるでしょう。それが実質的な負担なく得られるとあれば、人生を豊かにする選択肢として、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。