台湾へ旅行や出張に行く際、スマートフォンやタブレットなどの電子機器を快適に使用するために、モバイルバッテリーを持ち込む人は多いでしょう。
特に厳しいものではありませんが、台湾に持っていけるモバイルバッテリーには一定の制限があるので、事前に持ち込みルールを確認しておきましょう。
台湾に持ち込みOKなモバイルバッテリー

台湾で持ち込みが許可されているモバイルバッテリーの基準は、「ワット時定格量(Wh)」という単位で規定されています。一般的に、航空機への持ち込みが許可されるのは、100Wh以下のモバイルバッテリーです。これは台湾に限らず、多くの国際線でも適用されている基準となります。
ワット時定格量(Wh)は、「mAh(ミリアンペア時)×電圧(V)÷1000」で計算できるため、バッテリーの容量がmAhで表示されている場合は、自身で計算することも可能です。例えば、10,000mAhで3.7Vのバッテリーであれば、「10,000×3.7÷1000=37Wh」となり、安全に持ち込める範囲内であることがわかります。
一方で、100Whを超えるモバイルバッテリーは、持ち込みに制限がかかることがあります。台湾の航空会社や国際基準では、100Whを超え160Wh以下のモバイルバッテリーについては、事前に航空会社の許可を得ることで持ち込みが可能となる場合がありますが、許可が得られない場合もあるため、できるだけ100Wh以下のものを選ぶのが無難です。160Whを超えるモバイルバッテリーは基本的に持ち込み不可とされており、チェックイン荷物にも入れることができません。
とはいえ日本で市販されているモバイルバッテリーならこれにひっかかることは基本的にありませんから、特殊なものを使っていない限り、心配をする必要はないと言っていいでしょう。
台湾にモバイルバッテリーを持ち込む際の注意点

まず、モバイルバッテリーは預け入れ荷物(受託手荷物)には入れることができません。これは台湾の航空会社だけでなく、国際的な航空安全基準によるもので、発火や爆発のリスクを考慮した規定です。モバイルバッテリーは必ず手荷物として機内に持ち込む必要があります。スーツケースに入れて預けようとした場合、空港で開封され、没収される可能性があります。
次に、持ち込めるモバイルバッテリーの個数にも制限があります。一般的な基準として、100Wh以下のモバイルバッテリーは2個まで持ち込みが許可されています。ただし、航空会社によっては例外があるため、事前に搭乗予定の航空会社の規定を確認しておくと安心です。また、仮に100Wh以下であっても、極端に大容量のバッテリーを複数持ち込むと、空港職員から質問されることがあるため、必要最低限の数に抑えておくのが無難です。
ちなみにそうそうないとは思いますが、安価な製品の中には、安全基準を満たしていないものも存在し、発熱や発火のリスクが高いことがあります。特に、認証マーク(PSE、CE、FCCなど)が付いていない製品や、容量表示のない製品は、空港の検査で問題視される可能性があるため、避けたほうがよいでしょう。
ということで、台湾へモバイルバッテリーを持ち込む際には、いくつか注意点があります。適切な基準を満たしていることはもちろん、機内での扱い方にも配慮し、快適な旅にしていきましょう!