いくら台湾が身近な旅行先であるとはいっても、海外であることに違いはありません。
そこで本稿では、水やお菓子、カップラーメンなど、台湾で持ち込めるもの、あるいは持ち込み禁止なものについて、詳しくお伝えしていきます。
台湾の持ち込み禁止ルール【食品】

まずは食品の持ち込みルールから確認していきましょう。
主に動物由来の食品は厳しく制限されており、肉類や乳製品はほとんど持ち込みが禁止されています。例えば、日本で人気の牛肉や豚肉を使ったお土産(ジャーキーやハム、ソーセージなど)は、検疫の対象となるため、持ち込むことができません。また、肉エキスが含まれるレトルト食品やインスタント食品(カップラーメンやスープの素など)も規制の対象となるため、注意が必要です。生卵や乳製品(チーズ、バター、ヨーグルトなど)も持ち込めません。
一方で、植物由来の食品については比較的寛容な場合もありますが、検疫が必要なものもあります。特に、果物や野菜などの生鮮食品は、台湾の農業を守るために厳しく制限されています。例えば、日本のりんごやみかんなどをお土産として持って行くことはできません。ナッツ類や乾燥果物などの加工食品であっても、一部のものは持ち込みが制限されることがあります。
また、日本のお菓子の中には、動物性の成分が含まれているものが多いため、注意が必要です。例えば、クッキーやチョコレートに乳製品が使われていることが多く、これらの成分が含まれていると持ち込みが禁止される可能性があります。特に、肉エキスやゼラチンなどが含まれている商品は、成分表示をよく確認したほうがよいでしょう。
台湾の持ち込み禁止ルール【飲料】

飲料についても確認しておきましょう。
まず、アルコール類の持ち込みには制限があり、免税範囲を超えた量を持ち込む場合は申告が必要です。台湾の免税範囲は、成人1人あたり1リットルまでのアルコール飲料と定められています。それを超える場合は関税が発生するため、事前にルールを確認しておくことが重要です。また、アルコール度数が高すぎるもの(例えば、純度の高いスピリッツや一部の蒸留酒)については、持ち込みが制限されることがあります。
乳製品を含む飲料も規制の対象となる場合があります。例えば、日本で人気の乳酸菌飲料やミルクティーなどは、成分によっては持ち込みが禁止されることがあります。台湾では、口蹄疫や狂牛病のリスクを防ぐため、海外からの乳製品の持ち込みを厳しく管理しているためです。特に、生乳を使用した飲料や、動物由来の成分が含まれるものは、持ち込み前にしっかりと確認する必要があります。
台湾では特定の健康飲料やサプリメント飲料にも注意が必要です。例えば、日本で人気のエナジードリンクや漢方系の飲料は、成分によっては規制の対象となることがあります。特に、医薬品に分類される成分が含まれていると、台湾の法律で持ち込みが禁止されている場合があるため、事前に調査しておくと安心です。
ペットボトルの水やジュース類については、基本的に持ち込み可能ですが、飛行機内へ持ち込む場合は液体物の持ち込み制限にも注意する必要があります。特に、出国時の保安検査では100mlを超える液体物は機内に持ち込めないため、預け入れ荷物に入れるか、現地で購入するのがよいでしょう。
台湾の持ち込み禁止ルール【飲食物以外】

食品や飲料だけでなく、台湾には持ち込みが禁止されている「飲食物以外」の品目も少なからずあります。
まず、動植物やその関連製品は、台湾の生態系や農業を守るために厳しく管理されています。例えば、日本から観葉植物や種子、盆栽などを持ち込もうとすると、検疫手続きが必要になることがあります。また、昆虫や爬虫類などの生き物も、特別な許可がない限り持ち込むことはできません。動物の毛皮製品や羽毛製品も、一部の種類については持ち込みが禁止されているため、注意が必要です。
また上記と一部重複しますが、医薬品や化粧品の持ち込みにも規制があります。台湾では、日本とは異なる医薬品のルールが適用されており、処方薬や一部のサプリメントは持ち込みが制限されることがあります。特に、成分に麻薬系や向精神薬が含まれるものは、事前に申請をしなければ持ち込みが禁止されています。一般的な風邪薬や鎮痛剤でも、成分によっては台湾の法律に抵触する可能性があるため、注意しましょう。
電子機器や通信機器の持ち込みについても気をつける必要があります。台湾では、特定の周波数を使用する無線機器(トランシーバーや一部のドローンなど)が規制の対象となっていることがあります。これらの機器を持ち込む場合は、事前に台湾の通信当局の許可を得る必要があります。さらに、大量のバッテリーや高出力の電池も、航空会社の規制により持ち込みが制限されることがあるため、注意が必要です。旅行の定番持ち物、モバイルバッテリーで航空機への持ち込みが許可されるのは、100Wh以下のものになるので注意しましょう。
あとはふつうの旅行者にはないとは思いますが、文化財や美術品の持ち込みにも制限があります。特に、骨董品や希少価値の高い工芸品は、台湾の文化財保護法に基づいて規制されている場合があります。貴重な美術品を持ち込む際は、事前に台湾の関係機関に確認を取り、必要な手続きを済ませることが大切です。
こうした最低限のルールを守り、滞りの無い良き旅をお楽しみください!