ANAマイルの空席待ち、国内線と国際線で確率はどう違う?成功のコツと注意点を徹底解説

ANAマイルを使った特典航空券。いざ予約しようとしたら「空席待ち」になっていた…そんな経験、ありませんか?
本稿では、国内線と国際線の違いや空席が出るタイミング、成功率を上げるテクニックまで、空席待ちに関するリアルな情報をわかりやすくまとめました。旅行計画を立てる前に、ぜひ参考にしてください!

目次

ANAマイルの空席待ちとは?基本のルール

特典航空券の空席待ちの仕組み

ANAのマイルを使って特典航空券を予約しようとしたとき、希望の便に空席がなかった経験はありませんか?

そういうときに活用できるのが「空席待ち」の仕組みです。ただし、ここで言う“空席”とは、実は一般的な座席の空きではなく、特典航空券用に設定された「マイル枠」のこと。ANAでは、通常の販売用座席とは別に、マイルで交換できる座席を確保しています。このマイル枠がすでに埋まっていると、空席があるように見えても予約できないという事態が発生します。

空席待ちは、そんな状況でマイル枠に空きが出るのを待つための制度です。空きが出た場合、自動的に通知され、設定していたメールアドレスに連絡が届くという仕組みです。

ただし、すべての利用者が平等に扱われるわけではありません。ANAマイレージクラブのステータスや予約クラスによって、空席待ちの優先順位が決まるため、実は上級会員のほうが空席を確保しやすくなる傾向があるんですね。


空席が出るタイミングと流れ

空席待ちをしていると、「いったい、いつ空席が出るの?」と不安になりますよね。

実際のところ、空席が出るタイミングには一定のパターンがあります。まず、予約開始日は搭乗日の355日前。この日に最初の特典枠が開放され、早ければその時点で予約が埋まってしまうこともあります。

一方で、出発の2週間前から3日前あたりにはキャンセルが増えやすいと言われています。仕事や予定の変更などで、キャンセルされるケースが多いためです。そして出発直前、前日や当日にも、急な変更や体調不良などで空きが出ることがあります。

空席待ちを入れておけば、これらのタイミングで特典枠が空いた場合、自動的にその座席が確保される仕組みです。連絡を受けたあと、期限内に手続きしないと自動的にキャンセルになるため、こまめなメール確認が重要です。


キャンセル待ちと空席待ちの違い

一見似ている「キャンセル待ち」と「空席待ち」。でも、実は使われる場面も仕組みもまったく違います。

キャンセル待ちは、有償の航空券を購入する際に、希望の運賃クラスに空きがない場合に使われる制度です。こちらはキャンセルが出ると、順番に案内されていく形になります。

一方の空席待ちは、ANAマイルで特典航空券を予約する際に使われるもの。ここで対象となるのは特典航空券専用の座席数=「特典枠」で、通常の空席とはまったく別物です。

つまり、同じ便でも「有償席には空きがあるけど、特典枠には空きがない」ということが起きるのはこういった理由からです。両者を混同しないよう、目的に応じて正しく使い分けることが大切です。


国内線の空席待ち成功確率は?特徴と傾向

比較的取りやすい理由とは

ANAの国内線では、空席待ちが比較的成功しやすいと言われています。その理由のひとつが、便数の多さです。

特に東京、大阪、福岡などの主要都市間ではフライトの本数が多いため、どこかの便で空きが出る確率が上がります。さらに、同じ時間帯でも複数便があることが多いため、代替便を選びやすいという点もメリットです。

もうひとつの要因は、国際線に比べて特典利用者が少ない傾向にあること。国内旅行では、現金やスカイコインなどを使って有償で購入する人も多いため、マイル利用の競争率がそこまで高くありません。

ですので、ある程度の柔軟性を持っていれば、国内線では空席待ちから予約が確定する可能性は十分にあります。

そもそも早めに予約を入れておけば、たいてい希望する日の席はとれますが、「もっと良い時間の便に乗りたい」という場合、こまめに空席をチェックしておくと直前に空きが出ることもけっこう多いので、国内線の心配は私は全くしていません。


繁忙期(年末年始・お盆・GW)の傾向

一方で、空席待ちが通りにくいのが「繁忙期」です。年末年始・お盆・ゴールデンウィークなど、全国的に移動が集中する時期には、特典枠もあっという間に埋まります。

この時期は、通常よりもずっと早いタイミングで予約が埋まってしまうことが多く、空席待ちになってもなかなか繰り上がらないという状況になりがちです。

特に、子どもの長期休暇や企業の一斉休暇が重なる時期は、家族連れの需要が高まり、地方路線であっても空席待ちの競争が激しくなります。空席待ちであっても、キャンセル待ちであっても、「繁忙期は最後まで読めない」と考えておいた方が良いでしょう。


地方路線と主要都市路線での違い

空席待ちの成功率は、路線の種類によっても大きく変わります。

地方路線、たとえば那覇〜石垣や名古屋〜秋田といった便では、そもそもの利用者が少ないため、空席待ちが通る可能性は高めです。特典枠もそこまで競争が激しくないため、うまくタイミングが合えば意外と簡単に取れることもあります。

一方、東京〜大阪や東京〜福岡などの主要都市間では、出張需要や観光需要が高く、特典枠もすぐに埋まってしまう傾向にあります。ただし、便数が多いので、時間帯や日付をずらすなど工夫すればチャンスは十分にあります。


早朝・深夜便は狙い目か?

空席待ちの成功率を少しでも上げたいなら、時間帯にも注目してみましょう。特に早朝や深夜の便は、需要が少ないぶん、特典枠の取りやすさが変わってきます。

早朝の便は、「朝が弱いから…」と敬遠する人が多い反面、仕事や予定の関係でどうしてもその時間しか選べないという人もいるため、一定の需要がありますが、やはりピーク時の便よりは空きやすくなっています。

深夜便はそもそも本数が少ないですが、仮に設定されている場合は非常に狙い目です。とくに日帰りや1泊2日の短期旅行で使われるケースが多く、特典枠が残っていることもあります。

時間帯の選択に余裕がある人は、あえてこういった便を選ぶことで、空席待ちが成功する確率を高めることができます。

国際線の空席待ちはどうか?確率が低い理由と注意点

なぜ国際線は空席が出にくいのか

国際線で空席待ちをする場合、国内線と比べて明らかに成功率が低くなります。実際、「いつになっても席が空かない」と感じた方も多いかもしれません。

この原因のひとつが、便数そのものの少なさです。国内線では1日何便も飛んでいる路線が多いですが、国際線は1日1便のみの路線も珍しくありません。その分、そもそもの座席数が少ないため、特典枠に割り当てられる数も限られてしまいます。

もうひとつの理由は、国際線では有償で購入される可能性が高いため、ANA側も簡単には特典枠を開放しないという点です。特にビジネスクラスやファーストクラスでは、収益が期待できる座席として運用されるため、マイル用の枠は絞られている傾向があります。

つまり、収益性の高い座席=空席待ちが通りにくい、という構図ができているのです。

私もANAマイルを利用してよく台湾に行きますが、半年近く先でもけっこう埋まっていてびっくりすることがあります(後述しますが、結局いつも希望通りの日時でチケットをとれています)。


ANA運航便と提携会社便の違い

ANAマイルで予約できるのはANA便だけではありません。スターアライアンス加盟の航空会社を含め、提携各社の便も対象になります。

ですが、空席待ちに関して言えば、提携会社の便はさらに難易度が高いのが実情です。というのも、ANAが提携他社便に対して持っている特典枠の管理はあくまで“借りている”側の立場であるため、ANA側から積極的に枠を調整することができません。

そのため、空席待ちの優先順位や開放のタイミングなども不透明で、結果として「いつまで待っても進展がない」という状態になりやすいのです。

一方、ANA自身が運航する便であれば、座席管理もANA内部で完結するため、特典枠の開放も比較的柔軟に行われています。空席待ちのチャンスを少しでも上げたいなら、まずはANA便に絞って探してみるのがおすすめです。

実際私が台湾旅行に行く際は、ANA便で空席待ちを入れておくと、数週待っていたらたいてい空席が出ています。早めに予約を入れていた方は、その分予定が変わる可能性も高いわけですね。心配な方は、キャンセル可能なチケットを予約しておいて、そのキャンセル期限まで、ANAマイルの空席待ちをするというのも一つの手ではないでしょうか。


長距離路線・プレミアムクラスは特に取りづらい

空席待ちの成功率は、行き先や座席クラスによっても大きく変わります。特に難易度が高いのが、ヨーロッパや北米、オセアニアなどの長距離国際線と、ビジネスクラスやファーストクラスといったプレミアムクラスです。

理由はシンプルで、こうした区間・クラスは元々の座席数が少ないうえ、有償での販売価格が高いため、ANAとしても積極的に特典枠を開放しにくいからです。

また、こうしたプレミアムクラスは、上級会員による早期予約で埋まってしまうことが多く、一般会員が空席待ちで確保するのは至難の業といえます。空席待ちを検討する際には、こうした現実的な制約も意識しておく必要があります。


ビジネスクラス・ファーストの空席はいつ出る?

それでも、ビジネスクラスやファーストクラスで空席が出ることはゼロではありません。可能性が最も高まるのが「出発直前」です。

具体的には、3日前〜前日あたり。ビジネス渡航の変更やキャンセル、有償購入を見込んで確保されていた座席が放出されることがあります。また、当日のチェックイン状況次第で枠が開放されるケースもあるため、ギリギリまで検索を続けるのは大切です。

この際、ANA公式サイトの空席検索だけでなく、電話での問い合わせやANAマイレージクラブ会員向けサービスを活用することで、リアルタイムの情報を得られる可能性もあります。

「どうしてもこの便で行きたい!」という思いがあるなら、粘り強く待つことが結果につながることもあります。

空席待ちの成功確率を上げる6つの実践テクニック

1. 出発日・時間帯を柔軟にする

空席待ちの成功率を少しでも上げたいなら、スケジュールを柔軟にすることがとても大切です。

「この日、この時間しか無理」となると、チャンスは狭まります。ですが、前後に1日ずらせる、時間帯を早朝や深夜に変えてみる、平日に出発するなど、少しでも選択肢を広げることで空席が出る可能性がぐっと高まります。

特に平日の中間や、日曜の夜などは空席が出やすい傾向があります。家族連れや観光客が集中しないタイミングをうまく狙えば、思いのほかすんなり取れることも多いです。


2. 特典開放日をチェックしておく

ANAでは、搭乗日の355日前から特典航空券の予約受付が始まります。この「特典開放日」を把握しておくことは、空席待ちにならずに済む最大のポイントです。

具体的には、希望の出発日から逆算してカレンダーに通知を入れておいたり、定期的に公式サイトをチェックしたりすることが効果的。なかには、開放開始と同時に枠が埋まってしまうような人気路線もあるので、事前準備がカギを握ります。

もしその日に確保できなかった場合でも、「この時期は埋まるのが早い」という傾向をつかんでおくことで、空席待ちで粘るべきか見切りをつけるべきか、判断がしやすくなります。


3. 複数ルート検索や経由地変更を活用

直行便で取れないときは、経由便を積極的に探してみましょう。これだけでも空席待ちの成功確率が大きく変わってきます。

たとえば、成田〜パリの直行便が埋まっていても、成田〜フランクフルト経由〜パリというルートなら空席がある場合があります。少し時間がかかっても、目的地に着ければOKという方であれば、この方法はかなり有効です。

また、出発地や到着地を広めに設定して探すのも手です。東京発にこだわらず名古屋や関西発も含める、目的地を近隣都市に変更してみるなど、視野を広げることで空席の可能性はぐんと広がります。


4. プレミアムメンバー特典の活用

ANAマイレージクラブのプレミアムメンバー(ブロンズ、プラチナ、ダイヤモンド)であれば、空席待ちの優先順位にも差が出てきます。

特にプラチナ以上の上級会員になると、予約時の扱いが一般会員とは明確に異なり、同じ便の空席待ちでも上位に配置されることがあります。つまり、ステータスを持っているだけで空席を拾える確率が上がるわけです。

また、プレミアムメンバー向けには専用デスクが用意されており、電話対応や空席状況の確認もスムーズです。普段からANAを利用することが多い方は、このステータス制度をうまく活用してみると良いでしょう。


5. 電話窓口の活用とタイミング

最近はネット予約が主流ですが、電話での問い合わせも侮れません。

というのも、公式サイトで「空席なし」と表示されていても、電話で確認すると「今ちょうどキャンセルが出たところです」と案内されることがあるからです。オペレーターがリアルタイムで確認してくれるので、ネットにはまだ反映されていない情報を得られる可能性も。

また、電話をかける時間帯も重要です。営業開始直後の午前9時〜10時や、逆に夕方の空いている時間帯を狙うと、つながりやすく対応も丁寧です。


6. 直前キャンセル狙いの裏技とは?

空席待ちのラストチャンスは、実は「出発直前」にあります。

たとえば、ビジネス利用や急な体調不良などで直前キャンセルが発生することがあります。特に出発前日〜当日の午前中は、特典枠が突如開放されることがあるため、こまめに検索するのがおすすめです。

直前キャンセルを狙うなら、ANAの予約サイトを定期的に更新したり、アプリで通知を受け取れる設定にしておくと良いでしょう。面倒ではありますが、「空いた瞬間に押さえる」ことができるかどうかで勝負が決まります。


空席待ちの注意点と代替手段

通知メールを見落とさないで

よくあるのが、通知メールの見逃しです。せっかく空席が出て予約可能になったのに、期限内に手続きをしなかったため自動キャンセルになってしまった、という声はかなり多いです。

また、「空席待ちにしておけば、きっと何とかなる」と信じすぎて、代替手段を一切用意していなかったケースも見受けられます。結局どの便も取れず、旅行自体をあきらめることに……。

空席待ちはあくまで“チャンス待ち”であって、“確約された予約”ではありません。メールチェックを怠らないこと、そして最悪のケースも想定して動くことが大切です。

マイルの有効期限

ANAマイルには有効期限があります。基本的には、マイルが積算された月の36ヶ月後の月末までが有効期限です。これ、思った以上に早く来るので注意が必要です。

たとえば、3年前の春に出張や旅行で貯めたマイルがあったとして、基本的には今年の春には失効してしまうわけです。空席待ちで席がなかなか取れないままうっかり忘れていると、苦労して貯めたマイルが無駄になる可能性もあります。


空席待ちが確定しないとできないこと

空席待ちは予約確定ではなく、あくまで“待機状態”です。このため、旅の計画を立てる際にもいくつか制約が発生します。

たとえば、航空券が確定していないと、ビザ申請ができない場合があります。これは特に、アメリカやインドなど、渡航目的や滞在日数に応じて航空券の控えが必要になる国で問題になります。

また、ホテルやツアーの事前予約もリスクがあります。特にキャンセル不可の宿泊プランを利用する場合、航空券が取れなければそれだけで損失になってしまいます。

さらに、海外旅行保険の加入タイミングや、現地でのレンタカー手配、オプショナルツアーの予約なども、航空券が確定しないと不安定になりますよね。

空席待ちは確定ではないという前提に立って、すべての手続きを「確定後に動く」か、変更可能な条件で予約しておくことが大切です。

というわけで、ANAマイルの空席待ちの実態について、解説してきました。皆様の参考になれば幸いです。



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