大学卒業後に留学する方法とメリット・デメリット

「一度は留学に行ってみたい」

そうは思いつつも、気づいたらもう機を逃していた……。

そんな状況の方は、意外に少なくないのではないでしょうか。

実際、大学卒業後、もっというと“がっつり社会人”だとしても、留学に行く方法はあるのか。そもそも大人になってから留学に行くメリットやデメリットにはどんなものがあるのか。詳しくお伝えしていきます。

目次

大学卒業後に留学するにはどんな方法があるか

では早速、大学卒業後に留学する方法について考えていきましょう。

まず、語学留学が挙げられます。海外で語学学校に通いながら、現地の文化や生活を体験する方法です。期間は短期から長期まで幅広く、自分のスケジュールに合わせて選ぶことができます。語学力を向上させたい人や、海外生活を体験してみたい人に適しています。特に、英語力を磨いてキャリアに活かしたい人にとって、ネイティブ環境で学べる語学留学は効果的です。ただし、語学留学だけでは専門的なスキルや学位を取得できないため、帰国後のキャリアプランも考えておく必要があります。

大学院進学という選択肢もあります。特定の分野をさらに深く学び、国際的な視野を広げたい人に向いています。海外の大学院は研究内容が充実しており、日本とは異なるアプローチで学べるため、より専門性を高めることができます。特に、国際関係、経営学、IT、理工学などの分野では、海外で学ぶことが将来のキャリアに大きく影響を与えることもあります。学費や生活費の負担はありますが、奨学金制度を利用することで経済的な負担を軽減できる可能性があります。

ワーキングホリデーも選択肢の一つです。ワーキングホリデービザを取得すれば、一定期間、海外で働きながら生活することが可能です。語学を学びながら実際に働く経験ができるため、より実践的なスキルが身につきます。特に、異文化の中で働く経験は、柔軟な対応力やコミュニケーション能力の向上につながります。ただし、年齢制限があるため、利用できるかどうか事前に確認する必要があります。

そして海外インターンシップに参加する方法もあります。海外の企業や団体で一定期間働くことで、実践的なスキルや国際的なビジネス環境を学ぶことができます。特に、将来的に海外就職を考えている人にとっては、現地での経験を積むことで就職の可能性を広げることができます。ただし、無給インターンの場合は生活費の負担が大きくなることもあるため、事前に条件をよく確認することが大切です。


大学卒業後に留学するメリット

こうした選択肢がある中、そもそも大学を卒業した後にわざわざ留学するメリットとは、どのようなものなのでしょうか。

まずは何より、語学力の向上でしょう。日本国内で英語やその他の外国語を学ぶこともできますが、実際にその言語が話されている環境に身を置くことで、より短期間で自然な言語運用能力を身につけることができます。特に、留学先での生活や授業を通じて、実践的な表現や発音の習得が可能です。これにより、将来の仕事においても強みとなるでしょう。

キャリアの可能性が広がることも大きなメリットです。海外留学の経験は、就職活動や転職活動の際に大きなアピールポイントになります。厳密に言うと、「留学経験がある」というだけで評価が上がるというわけではなくとも、「自発的に行動できる」「異文化の中で適応できる」という目で見てもらえる可能性は高いといえます。また、特定の分野で専門知識を深めた場合、国際的な仕事に就く可能性も高まります。

その他、自立心や問題解決能力が向上したり、これまでと全く異なる環境に身を置くことで自分の世界が広がったり(よく「視野が広がる」といわれますね)します。

ですが何より、日本にいたままではできないことができる、日本にいたままでは感じられないことが感じられるというだけで、留学には大きなメリットがあるのではないかと私は思っています。私自身、半年間の留学によって、直接的な実利がそこまであったわけではないし、つらいことや悩むこともたくさんあったのですが、それでも、「行って良かった」と心から思っています。

年齢を重ねるごとに、留学など自分のためにお金や時間を使うことはなかなかできなくなってくるはず。であれば、思い立ったのが大学卒業後であっても、その瞬間から動いてみるのが、後々後悔しないためにも大切なのではないかと思うのです。


大学卒業後に留学するデメリット

とアツくなったところで、大学卒業後に留学するデメリットについても、冷静に考えておきましょう。

まず、経済的な負担が大きいことが挙げられます。親や大学の補助が期待できる大学在学中と違い、卒業後の留学は、学費や生活費などの自己負担はきっと大きくなるはず。特に給料がもらえるわけではない大学院進学や長期の語学留学の場合、多額の費用がかかることもあります。奨学金制度や留学ローンを活用することで、ある程度の負担を軽減することも可能なので、積極的に活用したいところですね。

また、大卒後かつ就職前で留学に行く場合、同世代と就職のタイミングがずれるという点も考慮する必要があります。一般的に、日本では新卒一括採用の仕組みがあるため、留学をすると周囲と就職活動のタイミングがずれてしまいます。とはいえ次年度の就活において留学エピソードの話はたくさんできるでしょうし、留学という理由であれば、1年のロス自体が企業にマイナスにとられることはありません。あるいは留学経験を活かせる仕事に就くことで、新卒採用の枠にとらわれずにキャリアを築くことも可能です。留学によって得たスキルや経験が、就職市場での強みとなる可能性があるというわけですね。

私の考えとしては、留学に「遅すぎる」ということはありません。思い立った時が残りの人生の中で一番早いタイミングなわけですから、後で後悔はしないよう、迷うくらいならせめて一度じっくり考えてみてもいいと思うのです。

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