「台湾有事」など、台湾をめぐって何かと物騒なニュースも流れてくる昨今ですが、今、台湾に旅行することは危ないことはないのか。結論から述べると、今も台湾旅行は安全に楽しめます!今回はその理由について解説していきます。
台湾有事とは ~台湾と中国を取り巻く状況~
台湾有事とは、台湾に対する緊急事態、特に中国による軍事的な侵攻や脅威を指す言葉です。中国は「一つの中国」政策を掲げ、台湾を自国の一部と主張しています。そのため、台湾が独立の意思を強めることに対して敏感であり、武力行使も辞さない姿勢を見せることがあります。
特に、2021年以降、台湾周辺での中国人民解放軍の軍事演習が増加し、台湾海峡を巡る緊張が高まっています。中国は、台湾統一を目指して圧力を強める姿勢を見せる一方で、経済制裁や外交的圧力など、武力以外の手段も活用しています。また、アメリカや日本も台湾有事に関心を持ち、共同での防衛訓練や軍事的な支援の可能性を示唆しています。これにより、台湾周辺の国際情勢は複雑なものとなっています。
このような状況から「台湾有事」という言葉が注目されていますが、現状では、台湾と中国の間で軍事的な衝突が起きる可能性は低いという見方の方が有力です。台湾有事のリスクは存在しますが、それが即座に現実化する状況ではないことを理解しておくことが重要です。
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今の台湾旅行は危ない?⇒そんなことはなし!
現在の台湾旅行は決して危険ではありません。むしろ、台湾は世界的に見ても治安が良く、旅行者にとって非常に安全な国です。日常生活における犯罪率も低く、特に観光地や都市部では警察の巡回や監視カメラがしっかりと整備されており、治安維持が徹底されています。夜遅くまで営業している夜市も多く、女性一人でも安心して歩ける環境が整っています。
もちろん、観光地や繁華街ではスリや置き引きといった軽犯罪のリスクがゼロではありませんが、これは世界中のどの観光地でも見られる問題です。貴重品の管理をしっかり行い、混雑した場所ではバッグを前に持つなど基本的な防犯対策を心がけることで、ほとんどのトラブルは回避できます。
交通事情に関しては、日本と比べると運転がやや荒い傾向があるため、横断歩道を渡る際は注意が必要かもしれません。とはいえ過度に心配する必要はありません。
一部の方は「台湾有事」を理由に旅行に対して不安を感じるかもしれませんが、前述の通り、台湾と中国の間での緊張が即座に旅行者に影響を及ぼす状況ではありません。台湾政府も観光客の安全確保に努めており、現地の治安状況は安定しています。
そのため、台湾旅行を計画されている方は、通常の海外旅行と同じように基本的な注意を払えば、安心して楽しい旅を楽しめます。台湾の豊かな文化や美味しい料理、観光名所を存分に堪能できるはずです。