半年間の留学を経験した率直な感想 「意味がないのでは」とご懸念の方へ

「半年の留学なんて意味がない」という声を耳にしたことはありませんか?

確かに、半年という期間は長期留学と比べて短く、その効果に疑問を持つ人も少なくありません。でも本当にそうなのでしょうか。

今回は、半年留学が批判される理由を客観的に検証しつつ、実際に半年間の台湾留学をした私の経験を交えながら、そんな疑問にお答えしていきます!

目次

半年留学では意味がない!と感じるのはなぜか

語学力アップに過剰な期待が…

半年留学に対する批判の多くは、語学力向上への過度な期待から生まれています。

「留学すれば英語がペラペラになる」という幻想を抱いている人が多いのですが、実際には半年で流暢な英語を身につけるのは、正直言って非常に困難です。言語習得には個人差があり、英語を話せるようになるまでには通常数年の継続学習が必要とされています。

特に日本人の場合、文法重視の教育を受けているため、実践的なスピーキング能力の向上には時間がかかります。半年という期間では、基礎的な日常会話レベルまでの到達が現実的な目標といえるでしょう。

費用対効果

半年留学には一般的に100万円から300万円程度の費用がかかるといわれるため(手段を選べばもっと安くできます)、その投資に見合った効果があるのかという疑問も批判の原因となっています。

留学先費用相場(半年)
アメリカ100~300万円
カナダ100~250万円
イギリス110~280万円
オーストラリア120~230万円

この金額を考えると、「日本で英会話スクールに通った方が安い」「独学でも十分では」という意見が出るのも理解できます。※費用の抑え方については後述します。

社会人の場合

社会人の場合、半年間の休職や退職が必要になるため、キャリアへの影響を懸念する声も多く聞かれます。

帰国後の就職活動において、留学期間がブランクとみなされる可能性があります。また、昇進のタイミングを逃したり、職場での立場が変わったりするリスクも存在します。

学生の場合も、休学費用がかかったり、卒業が遅れたりするデメリットがあるでしょう。

観光の延長で終わる?

半年という期間では、深い文化理解や人間関係の構築が難しいという指摘もあります。

観光的な体験に留まってしまい、本当の意味での国際的な視野や異文化理解を得ることができないのではないか、という懸念です。語学学校では日本人同士で固まってしまい、現地の人との交流が少ないケースも珍しくありません。

半年留学の実際の効果

英語力の現実的な伸び幅

半年留学では、TOEICスコアで100~200点程度の向上が一般的とされています。

英語レベルでいうと、初級者が中級レベルに、中級者が中上級レベルに到達することが期待できます。完全な流暢さは難しいものの、基本的な意思疎通や簡単なディスカッションができるレベルまでの成長は十分可能です。

特にリスニング力とスピーキング力の向上を実感する人が多く、「英語を英語で理解する」感覚を身につけられるのは大きなメリットといえるでしょう。

ちなみに台湾という非英語圏の国に留学した私は、大学では英語で展開される様々な授業を受けていました。授業についていくために予習や復習はそれなりにやりましたし、何より周囲の人たちのコミュニケーションをとるために、英会話の勉強は毎日必死に行いました。結果、半年経つと、外国人の友人と2人で外出し、英語だけでそれなりに一日過ごせるくらいには会話はできるようになったと思います。また、TOEICについては、600点台後半くらいだったのが、800点くらいまで上がりました。

非英語圏でもこれくらいの経験を積むことができたので、もっと英語漬けの国に行けば、さらなる飛躍が見込めるのではないかと私は思います。

“人間力”の成長と自信

語学力以上に大きな変化として、精神的な成長と自信の獲得が挙げられます。

異国の地で一人で生活することで、問題解決能力や適応力が大幅に向上します。文化の違いに戸惑いながらも乗り越えていく経験は、人生の大きな財産となるでしょう。

多くの留学経験者が「世界のどこでも生きていける自信がついた」と感じており、これは半年という期間でも十分に得られる効果といっていいでしょう。

これが1~2か月程度ではなかなか「経験する困難」の幅が限られますが、半年も経つと一通りの困難を経験できるのではないかと思っています。

私自身、慣れない土地での生活や、学校との間で発生する申請作業なども含め、良い意味で「日本では体験できない困難」にたくさん出会うことができたと感じています。特に留学先が台湾だったので、英語でできることと、台湾の言葉で行わなければならないことと2通りありましたから、自分で調べるだけでなく、周囲の人を頼って解決することも含めて、“人間力”的な面では大きく成長できた実感があります。

世界中に友達ができる

日本人が留学先として向かう国には、たいてい世界各国から学生が集まっているため、そこで半年も過ごしていたら、多様なバックグラウンドを持つ友人を作ることができます。

これらの人脈は帰国後も続き、SNSを通じて継続的に交流は続くものです。今後何かに役に立つという以前に、それって単純にすごく素敵なことだと思いませんか?

SNSを皆が当たり前のように使う時代だからこそ、その交友関係は簡単には途切れません。私もFacebookで当時できた友人とつながれていることがとても嬉しいです。

成功する半年留学の条件

目標設定と事前準備を

半年留学を成功させるためには、具体的で現実的な目標設定が不可欠です。

「英語が話せるようになりたい」という漠然とした目標ではなく、「TOEIC700点を取る」「日常会話で困らないレベルになる」など、測定可能な目標を設定しましょう。

また、出発前にできる限りの英語学習を進めておくことも重要です。基礎的な文法や語彙を身につけておけば、現地での学習効率が格段に向上します。私はここを疎かにしてしまっていました。リーディングはそこそこできる実感があったのですが、コミュニケーションに必要なのは何よりリスニングとスピーキング。特にスピーキングは本当に中学レベルの表現でも十分通用しますから、ある程度そのあたりの勉強は深めてからいくべきだったと後悔しています。

積極的に現地コミュニティに参加しよう

語学学校だけでなく、現地のコミュニティや活動に積極的に参加することで、より深い学習体験が得られます。

ボランティア活動やスポーツクラブ、宗教施設でのイベントなど、現地の人々と交流できる機会を積極的に探しましょう。これにより、教科書では学べない生きた英語を身につけることができます。

ホームステイを選択することで、家庭内でも英語を使う環境を作ることも効果的でしょう。

私も現地のスポーツ活動などで得た友人が結局一番仲良くなりましたね。

帰国後の継続学習も

半年留学の効果を最大化するためには、帰国後の学習継続が欠かせません。

留学で身につけた英語力は、使わなければ急速に衰えてしまいます。オンライン英会話や英語学習アプリ、読書など、日常的に英語に触れる習慣を作りましょう。

また、留学中に作った友人との連絡を継続することで、自然な形で英語を使う機会を保つことができます。

費用を抑える国・学校選び

半年間となると、一般的には費用がかさみがち。限られた予算を有効活用するためには、コストパフォーマンスの良い留学先選びも重要です。

たとえばフィリピンやマルタなどの比較的費用の安い国を選んだり、都市部ではなく地方の学校を選んだりすることで、費用を大幅に抑えることができます。また、午前中のみのクラスや時期によって安くなるプログラムを活用するのも一つの方法です。奨学金制度や教育ローンの活用も検討の価値ありですね。

最初の環境選びで躓くと、「留学は失敗だった」となりかねない実態があります。ですからこのあたり一番重要な部分を、留学エージェントに相談するのも一つの手です。最初は無料で相談できますから、まずはこういうところからだ一歩を踏み出してみるのも良いでしょう。ただしエージェントは“玉石混交”な面もありますから、以下の記事も参考にしてみてください。


ということで、半年間の留学の実態について、実体験も交えながらお伝えしました。皆様の参考になれば幸いです。

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